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スマホを置いて楽しむ 箱根で味わうゴルフ観戦の新しい魅力

スポーツを愛する皆さん、こんにちは。 はやすぽです。

突然ですが、質問です。
写真を頑張って撮ろうとするあまり、自分の目で見ることが疎かになっていませんか?

確かにスマホにはたくさんの写真や動画が残っている。でも、印象深いシーンと聞かれると、「何かなぁ」となってしまう。そんなことはありませんか?

「そうそう」という方に、是非お勧めしたいのがゴルフ観戦です。

ゴルフ好きの友人の勧めで、すごく久しぶりにゴルフを見に行きました。

箱根で行われた女子ゴルフツアー、CATレディースです。

ゴルフ観戦は、野球、サッカー、バスケットボールなどを見るのとは、いろいろと違っています。

まず、試合会場が車でないといけないところにあります。
この大会も小田急線で箱根湯本駅まで行って、そこから大会提供の無料のシャトルバスに乗りました。並んでいる人が多かったので、私は1本目のバスには乗れず、20分ほど待って、予定時刻よりも早めに回してくれたバスに乗ることができました。

30分ほど、山道を進んでいきます。箱根なので、ちょっと観光気分にもなりました。

会場にたどり着くと気持ちが高ぶります。きれいに整えられた緑に覆われたゴルフ場。その向こうに見える山や空も美しい。木陰から眺める雄大な風景に、癒されます。

ゴルフの場合は、スタンドや座席に座って見るのはまれです。コースの脇で邪魔にならないように、立って見るのが基本。ほとんどの方は、キャンプで使うような折りたたみ椅子や敷物を持参していました。飲み物を何本も持って来ている人も多くいました(飲食の売店はあります)。

また、コース内では写真撮影が禁止されています。
スマートフォンを取り出して撮ることもできません。シャッター音などがプレーに集中したい選手を妨げてしまうからです。
思わず撮りたくなるような美しい光景もたくさん見られるので、写真で感動を共有できないのは残念なのですが、その分、自分の肉眼で目の前で起きていることをしっかり見ることに集中できます。

そして、試合中に見る場所をどんどん変えられることも楽しみの一つです。

周りの人を見ると、ほとんどがゴルフをプレーするであろうおじさん達(ウェアがそれっぽい)。御夫婦で来ている方も見られましたが、子供や学生はほとんどいません。

他の観戦者の動きを見ていると、プレーの見方は三つあるように思いました。

ティーショットを見る
各ホールの最初のショット。プレーする人からすると長い弾道をどのように打っているのかがわかります。真後ろからだと、選手による違いも見やすい。同じティーショットなのに、ボールを置く位置、振りかぶる高さ、弾道は選手によって違います。

グリーン周りで待ち構える
今度は逆に、各ホールの最後の方のショットを見ること。グリーン上でのパッティングだけでなく、バンカー(砂場)ショットやアプローチショット(グリーン付近から、ホールを狙って打つ)など多彩な技術を見ることができます。こんなに思いっきり前足に体重をかけて打つんだと驚いたのもありましたし、使っているパターも選手ごとに長さや形状が異なります。それにしても、ボールの行方を自分がどうにかできるわけでもないのに、「入れ!」と言ってしまうのはなんででしょうか?

一つの組の1ホールを通しで見る
各ホールの最初のショットから最後のパッキングまで、選手たちについて行きながら見ること。
これだと、1人の選手がどのようにホールを攻略していくのかというプロセスを見ることができます。ちょっとミスしたショットを、どのようにリカバリしてるのか。同じホールでも選手によって攻略法が違い、比較しながら見る楽しみがあります。シンプルに自分の好きな選手のプレーをずっと見たいという人もかなりいました。何ホールも続けてついて行くのも珍しくありません。

私はゴルフはしませんが、それでも見ていて気づくこと、違いがわかったり、技術に驚いたりしました。

もう一つ、「これ、いいね」と思ったのは、選手をかなり近くで見られることです。

ロープで観戦できる場所は区切られています。
しかし、ひとつのホールが終わって、次のティーショットに移る間は、他のどのスポーツよりも間近で選手を見られます。文字通り、目の前を通っていくという感じ。頑張れば、メイクの感じや肌の質感までわかります。ファンの方が、「ナイスパー」などと声を掛け、選手が「ありがとうございます」と答える。試合中にそんなことができるプロスポーツ観戦は他に滅多にありません。

上下ともくっきりした色のウェアを着ていたり、帽子やウェアにスポンサーのロゴがたくさん付いているので、それで選手と分かります。選手の顔と名前が一致しなくても、キャディーさんが選手の名前が大きく書いた札を付けています。そして、次に打つ所まで歩く間に、キャディーさんと会話する場面では、選手の素の表情が見られます。

こんな間近で見られるのに、警備員が大量にいるわけでもありません、キャディーさんが周りを見ていて、「プレーするので止まってください」などと声をかけていました。そして、ファンもマナーが良いということです。その信頼関係を感じました。

その日の全ホールを終えた選手は、クラブハウスの前でサインをしてくれたりします。声を掛けたり、差し入れを渡しているファンも見かけました。ちょっとしたアイドルのサイン会のようでした。競技中も間近で見られて、時には声を掛けることもできて、サインまでもらえる。これを大会期間中、連日できるのですから、"推し活"をしている人としては嬉しいですよね。

マナーの良い紳士淑女が、雄大な自然とアスリートをゆったりと眺めている。
コースを歩き回って足には疲れが来ていましたが、心には豊かさを感じていました。

写真を撮れなかったからこそ、じっくりと見たり、感じたりできて、気づけたのかもしれません。

こういう場面に立ち会えること、心が動かされること。
スポーツの魅力を見つける旅は続きます。

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