2020年12月にオープンした、オールブラックス・エクスペリアンス(ALL BLACKS EXPERIENCE)は、世界で様々なスポーツ現場を見てきた私にとっても、初めての体験でした。体で感じる、体を使って学ぶ。そんなユニークな文化体験です。
オールブラックス・エクスペリアンスへのアクセス
場所は、オークランドのシンボル、スカイタワーのすぐ近くにあるSkyCityというビルの中にあります。観光客の皆さん、どうぞ来てくださいというロケーションです。
https://skycityauckland.co.nz/attractions/all-blacks-experience/
新しい施設というのは、古いものを越えようと作られるものです。
オールブラックス・エクスペリアンスは体験する施設
展示してあるものを見るとか、人の話を聞いて理解するとか、そういうものではありません。その名が示す通り、体験する施設です。
そして、その体験というのは、ラグビーでプレーする人や、見るのが大好きな人だけにに向けたものではありません。ニュージーランドの文化の一つとして、ラグビーは重要な位置を占めていて、それを知ってもらいたいという意図を感じました。
予め申し上げておくと、ガイドさんからの説明もありますし、映像による説明もかなり多いので、英語がどのくらい聞き取れるかによって、楽しめる度合いがかなり変わってきます。
チームカラー通りの真っ黒な壁がずっと続きます。これは、見るものに集中できる感じがします。
一方、暗いので、内部の写真はうまく撮れませんでした。すみません。
オールブラックス・エクスペリアンス 展示品
6つの大きな部屋に分かれていて、順番に進んでいく形です。
各部屋に一つずつ、マオリ語によることわざが書かれています。その状況にピタリと合ったものです。
また、壁にはマオリの文様にしたがって、歴代代表選手の名前が1番から順に書かれています。
あの有名な、試合前のハカもマオリの伝統的な踊りですから、ニュージーランドのラグビー文化がマオリと深く関わっているということがよくわかります。
新しい施設だけあって、テクノロジーはふんだんに使われています。受付をすると、ICチップのリストバンドが渡されます。これを随所でタッチしていきます。他にも、タッチスクリーンを使ってスコアを競うゲームもありますし、人の姿が映し出され、語りかけてくるのも、その場に人がいるみたいに感じます。
オールブラックス・エクスペリアンスは、ニュージーランドにおけるラグビーがわかる
すごくいいなと思ったことは、巨大なスクリーンでラグビーがニュージーランドにとって、どういうものなのかを説明してくれる部屋があったことです。それも、オールブラックスの過去の戦績を自慢するような内容ではなく、子供たちがプレーする様子など、いかに生活にラグビーが根付いているかまで網羅した内容だったことです。
また、男子の代表選手だけではなく、女子の代表選手についても、随所で取り上げられているのが印象的でした。
例えば、スパイクのピンで、これまでの代表戦の成績を表現している展示があるのですが、男子代表、女子代表両方の成績が載っています。
オールブラックス・エクスペリアンスのクライマックスはハカ
そして、クライマックスと言えるのは、ご存じのハカです。ここは体験した人にしかわからない世界なので、敢えて表現しません。
オールブラックス・エクスペリアンス プレーを体験できるコーナーも
最後に、ボールと最新テクノロジーを使ってラグビー競技を体験できるコーナーもあります。全部やってみましたが、上手くいったのかを点数で判定してくれるので、やりがいがあります。
私が訪れた時には、グッズショップに日本人スタッフの方がいらっしゃいました。体験したばかりの感動を日本語で話せて、喜びが増した感じがしました。
他では絶対に味わえない体験です。ラグビー、スポーツが大好きな方はもちろん、ありきたりの観光では物足りない方に、おすすめします。