スポーツを愛する皆さん、こんにちは。 はやすぽです。
年末年始にかけて、フランスに行ってサッカーを見てました。
その中で一つ、スタジアムそのものが見たくて行った場所がありました。それがリヨンです。
2016年の欧州選手権に向けて建設されたグルパマスタジアムは、アメリカのポピュラス社の設計によるヨーロッパ屈指の機能的なスタジアムです。約6万人収容で、チャンピオンズリーグなども開催可能。今年のラグビーワールドカップの試合会場にも選ばれています。また、スタジアム周辺も巨大な練習場のほかに、ホテルやレジャー施設などもあって、街がつくられています。フランス語はわからないのですが、これだけいろいろ揃っていると、それでも行く価値はあると思いました。
グルパマ・スタジアムへのアクセス
パリからはリヨンはTGVで約2時間。日帰りも可能です。紛らわしいのですが、パリにある「リヨン駅」から、高速鉄道に乗ります。確か、全席指定だったので事前に予約を取っておいてください。
リヨン駅に着いたら、ショッピングモールがあるのとは反対側の出口に出ます。そこにトラム乗り場があります。均一料金(1.90ユーロ)なので、プラットホームにある自販機で切符をまとめ買いしておくと楽です。
トラム、T3のMeyzieu les panettes 行きに乗車し、 Décines grand large 停留所で下りてください。そこからスタジアムまでは、歩いて10分ぐらいでした。途中に大きなマクドナルドがあり、目印にもなるし、そこで休むこともできます。スタジアムがチラチラと見えますので、迷わないでしょう。ちなみに試合日には、駅を出て右手の少し歩いたところに、スタジアム前直行のトラム乗り場ができますので、それを使ってください。
グルパマ・スタジアム・ツアー 予約はサイトで
グルパマスタジアムは、試合のない日にスタジアムツアーが行われています。そして、立派なミュージアムもあります。
クラブのサイトで事前に予約することをお勧めします。
https://billetterie.ol.fr/fr/offres/visites/visite-de-stade
私が行った時は、英語ツアーが休止中だったので(まだ、国外からの観光客が少なかった)、フランス語のツアーに混ざって入ったのですが、英語の説明が聞ける機械を貸してくれました。美術館でたまに見かける、数字のボタンを押すと解説が聞けるものです。あと、参加者全員にタオルマフラーがプレゼントされました。
グルパマ・スタジアム・ツアー 特徴は?
エレベーターや階段で垂直に移動しやすかったり、交流するためのスペースが広々と取られていたりと、どのように使われるのかが非常によく考えられたスタジアムだと感じました。チームカラーを生かしたデザインも、統一感がありました。
その中で特に印象に残ったのは、クラブ会員用のラウンジです。
大きな窓があって、光が差し込みます。天井も高いです。試合の時には人であふれかえるとか。でも、ここで会話を楽しむことが来場する楽しみの大きな部分を占めています。
その大事な場所に、大きなクラブロゴと、その両サイドに写真が飾られていました。
ガイドによると、左側が女子が初めてヨーロッパのタイトルを獲得した時の写真。右側が、男子が初めてタイトルを獲得した時の写真だそうです。写真の大きさは同じです。意図してつくられたものですよね。男女のチームを公平に扱っていることが伝わってきます。
グルパマ・スタジアム・ツアー ミュージアムも見学可能
ツアーの後、続いてミュージアムに入ることもできました。こちらはガイドなしで自分で回ります。ミュージアムだけを見ることもできます。
1950年創設と、意外と歴史が浅いことをここで知りました。
グルパマ・スタジアム ミュージアムは、男子、女子を同じくらい取り上げている
このミュージアムの中でも、男子チームと女子チームの扱いに大きな違いはありません。全シーズンのチームの集合写真はどちらも飾られています。トロフィーも一箇所にまとめて飾られています。
グルパマ・スタジアム ミュージアムには熊谷紗希選手らの名前も
ちなみに女子は、国内リーグを17回、国内カップ戦を10回、女子チャンピオンズリーグを8回と、いずれも歴代最多優勝記録を残しています。
女子チームの歴代選手の中には、日本人選手三名の姿も見つけることができました。2013年から21年まで所属した熊谷紗希選手は、クラブの歴代出場試合数で9位に入っていました。
大野忍選手、大滝麻未選手という2人のFWの名前や写真もしっかりと歴史に刻まれていました。世界中からトップ選手が集められているような、このクラブの歴史に日本選手も名を連ねていることがどれだけ大変なのかと伝わってきました。
リヨンのミュージアムは、これまで所属した全選手の紹介がなされていて、ここまで詳しいのは、他では見たことがありません。選手を、それだけリスペクトしているのでしょう。
スポーツのミュージアムでは、特定の選手や監督、また一つのタイトルを強調すような形が多いのですが、ここはすべてを平等に扱っている、網羅している感じでした。
ここを訪れると、公平に扱うのは意志を持ってやることなんだとよく分かりました。
こういう場面に立ち会えること、心が動かされること。
スポーツの魅力を見つける旅は続きます。