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海外野球観戦の次なる目的地 高尺スカイドームでしか味わえない体験

大谷翔平選手と山本由伸選手が加入したドジャースが、ダルビッシュ有選手と松井裕樹選手の所属するパドレスと2024シーズンの開幕戦を行う場として、にわかに注目を集めているのが、ソウルにある高尺(コチョク)スカイドームです。
日本の大リーグファンは、できることなら見たいという試合ですが、座席数が16000席余りと少なく、チケットの入手はかなり大変だと報じられています。しかし、そこがどんな球場なのかは、意外と知られていないように思います。

2019年のゴールデンウィークに、韓国プロ野球を見て回る旅をしていて、このドーム球場にも行ったことがあるので、写真を交えて紹介します。

高尺スカイドームへのアクセス 地下鉄

ソウルの中心部、ソウル駅やミョンドンなどからは、地下鉄1号線に乗って、九一駅(「クイルヨク」と読みます)で降ります。約30分で到着します。

ただし、一つ注意しなければいけないことがあります。

地下鉄1号線の行き先が九一駅の一つ手、九老駅(「クロヨク」)の先で、二つにわかれていて、九一駅で降りるには、仁川(インチョン、国際空港のある街ですね)行きの各駅停車に乗らなければなりません。乗る前にホームの電光掲示板や車両の側面に「仁川」と書かれているか、よく確認してください。ハングルでは「인천」になります。

ここを間違えると、取り返すのに結構時間がかかり、楽しみなイベントの前に焦ってしまいます。心配な方は、ちょっと時間はかかりますが、九老駅で降りて、ドーム球場が見える方向に歩いていく手もあります。広い道、大きな橋を渡るので、昼間なら迷わないと思います。

地下鉄なのですが、この球場付近は地上に上がっているので、窓の外にドーム球場が見えます。九一駅に着いたら、2番出口を目指してください。坂を上がった先に、ドーム球場が見えます。

坂を上がります

コチョクスカイドームの周辺 ショッピングモールとアート

2015年にオープンした比較的新しい球場です。キウム・ヒーローズというプロ野球チームの本拠地です。
球場の地下や周囲がショッピングモールになっていて、イベントが行われない日でも人が集まる場になっています。ファーストフードなどの飲食店もあるので、早く着いて、このあたりを見て回ったり、食事をしたりするのも楽しいです。

ゴンチャもありました

チームのグッズショップも、球場外に設けられていました。ショップと言うより、カウンターに近いです。

球場の周辺には、野球をモチーフにしたアート作品がいくつも飾られていました。大小様々なものがあるのですが、特に正面入口付近にある巨大なボールの形のアート作品が、インパクト大でした。

球場周辺はかなり広いスペースで、公園と言いますか、市民の憩いの場になっているのも特徴的です。ベンチに座ったり、球場の入り口に上がっていく広い階段に座っておしゃべりしている人もたくさん見かけました。日常になじんでいるというか、風景になじんでいるというか、そんなところも良かったです。

高尺スカイドームの座席表

日本のドーム球場は、全体の形が丸いものが多いのですが、ここ高尺スカイドームは細長い楕円です。

高尺スカイドームのスタンドや座席の写真

左右のポール際には座席がなく、内野に比べて外野のスタンドかなり小さい。鉄骨がむき出しの部分が多いので、ちょっと殺風景です。

大きなスクリーンが三枚あり、試合に関する情報はそちらに映しています。

内野スタンドは上の方にいくにしたがって傾斜が急になっているので、見やすさは確保されています。

日本の球場とちょっと違うのは、テーブル付きの席が結構多くあります。そこに食べ物を置いて、カップルや友人同士が2人で仲良く分けて食べる文化があるからです。

高尺スカイドームの出店

スタンドの裏側の通路にはもちろん、飲食のブースがたくさん並んでいます。壁がグレーに塗られているためか、ちょっと地味な印象がありました。

左の店は、「おおさかぎょうざ」を販売していました。

高尺スカイドームのステージと応援

韓国プロ野球の球場は、この球場に限らず、一、三塁側スタンドの最前列に広いステージが設けられています。そこに球団公認の応援団やチアリーダー、チームによっては司会者や楽器を持った人もが上がります。まさにステージでして、音響効果を出す係の人も近くにいます。

チーム側が主導して応援していくスタイルです。
この時は、試合開始前にファウルボールから身を守る方法も教えてくれました。もちろん、打者の名前を叫んで応援したり、曲に合わせて振り付けがあったり、試合の流れに応じた応援もあります。イニング間などのインターバルでは、チアがダンスを披露していました。ビジターチームの側にも同じ応援風景が広がっています。日本でいうと東京ドームで毎年行われている都市対抗野球に似た感じです。

イニング間に観客が参加するベントもやっていました。

私が見た時は、航空会社がスポンサー提供して、ステージ上で紙飛行機を飛ばして距離を競い、トップの人には日本への往復航空券が贈られていました。リゾートホテルの招待券がもらえるイベントもあって、全体的にプレゼントが豪華でした。企画や司会の盛り上げ方、観客の反応などが一体となって、まるで一昔前の日本のテレビ番組を見ているような感じがしました。

高尺スカイドームは、中も外も韓国の日常を楽しめる

日本のドーム球場に比べるとかなり小さいですし、豪華でもありません。場内、場外とも親しみやすい雰囲気で、韓国の日常を楽しめるような、そんな球場です。大リーグの試合をする時やコンサートの時には、プロ野球のリーグ戦とはまた違った雰囲気になるのでしょう。

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