スポーツの新しい拠点が生まれると、どうしても自分の目で確かめたくなる。 そんな衝動に特に駆られていた場所が、トヨタアリーナ東京でした。
2025年10月にオープンしたこのアリーナは、アルバルク東京の新本拠地として注目が集まっています。 建設を手がけたのはトヨタ自動車と森ビル。 2020年に計画が発表されてから、「東京に新しいバスケの聖地が生まれる」という期待が静かに広がっていました。
スポーツを愛する者として、そしてスタジアム・アリーナを巡ることをライフワークにしている私として、この場所はできるだけ早くいかなければ。そんな想いを持ち続け、11月のある日、ついに足を運びました。
トヨタアリーナ東京のアクセス
よく検索される「トヨタアリーナ東京 アクセス」ですが、正直に言えば、便利とは言えません。
新宿、渋谷、東京駅からでも電車やバスで1時間近くかかり、観戦に向かう道中はちょっとした遠征気分。 でも、この少しの遠さがむしろ高揚感を高めてくれるのです。
アリーナが位置するのは、かつて観覧車がシンボルだったパレットタウンの跡地。 りんかい線「東京テレポート駅」から徒歩5分、ゆりかもめ「青海駅」から徒歩4分。
駅を出ると、近未来的な街の景色の中に、円筒形のトヨタアリーナ東京がすっと浮かび上がってきます。 「お、あれだ」。 そう思った瞬間、観戦モードに切り替わるのが分かりました。

屋外スペースから観戦体験が始まる
3階へ向かう階段を上がると、予想よりもずっと広い屋外スペースが広がります。
- 公式グッズショップ
- 大きな階段状のベンチ
- モニュメント
- フォトスポット

そして何より印象的なのは、さらに上の階に屋外バスケットコートがあること。 親子でシュート練習をしたり、子どもたちが走り回ったり。 ここに来たら、ちょっとやってみたくなるー。そんな活気が漂っていました。

スポーツを大切にする設計思想が伝わる場所です。
4階にキッチンカー?
検索でも「トヨタアリーナ東京 キッチンカー」がよく出てきますが、建物の4階にキッチンカーが並ぶ光景はなかなか衝撃的でした。
ただ、ここは“モビリティ”がテーマになっているアリーナ。車が主役でもある施設というコンセプトを思い出すと腑に落ちます。

テラス席から見える夕暮れのお台場は格別。 フジテレビの建物、東京湾、飛行機の軌跡。 自然とポケットからスマホを出してしまう風景でした。
飲食・展示のバリエーションが豊富
お台場の新スポットとしても話題になっているトヨタアリーナ東京の魅力は、階ごとに体験が変わること。
3階:両ゴール裏スタンドにあるバー、展示スペース
4階:ぐるりと回遊できる通路、ルークカフェ、キッチンカー広場への出入り口
5階:アリーナ全体を見渡せる立ち見エリア(SMBCスカイラウンジ)


と、バリエーションが豊か。
特に印象的だったのは、
- 選手プロデュースのフードが集まるプレイヤーズキッチン
- チームの世界観が伝わる展示
- 外の景色を見ながら休める窓際席
もう一回来たくなる理由が至るところにありました。

トヨタアリーナ東京の観戦環境
席に座り、オープニングイベントが始まった瞬間に感じたのは「落ち着く」ということ。
- 天井の高さ
- 音響のバランス
- ライティングの柔らかさ
派手さで押してこない、試合に集中できる環境が整えられています。
映像・音響はパナソニックが担当。スポーツを引き立てる演出を実現していて、観戦がとても快適でした。

演出も応援も押し付けず、心地よい

応援スタイルも、Bリーグチームの一般的なものとは、違っていました。
- 試合前の応援練習なし
- アナウンスは淡々と必要な情報だけ
- チアの出番も少なめ
ブースターの自発的な応援が主役なのが特に印象に残りました。
選手名コールのあとにファーストネームを返す、フリースローで「もう1本!」の声が起きるのは、共につくるエンターテインメントを感じられる瞬間でした。

MCたつをさんの柔らかい関西弁も効いていて、アリーナ全体に温かさを加えていました。
お台場にスポーツの温度が宿る未来
来シーズンからはサンロッカーズ渋谷も利用し、バレーボールの東京グレートベアーズの試合も一部開催予定だそうです。
「お台場=巨大な建物の街」という印象は、これからは「お台場=スポーツが息づく街」に変わっていくかもしれません。
トヨタアリーナ東京は、その変化の起点となりうる場所でした。
こういう場面に立ちあえること、心が動かされること。
スポーツの魅力を見つける旅は続きます。
