古橋 亨梧、旗手怜央ら5人の日本人選手が在籍し、主力を担っているスコットランドリーグの強豪、セルティックFC。スポーツニュースで、そのクラブ名を目にすることも非常に多いです。これだけ頻繁に報じられると、それぞれの選手のファンに加えて、サッカー全般が好きな人でも、現地のスタジアムに行ってみたいという人も増えているでしょう。
私もそんな一人でした。「でした」というのは、私がグラスゴーを訪れたのは、古橋選手らが加入する前、2019年の年末のことだったからです。私のセルティックのイメージは、2005年に中村俊輔選手が加わって、水野晃樹選手も続いて、チームの中心を担っていた時代の方が強い。一度は行ってみたいなと思っていました。
やっと現地に行く機会をつくれて、スタジアムツアーに参加しました。これから読んでいく説明は、今は違っているかもしれないので注意してください。
セルティック・パーク・スタジアムへの行き方
街の中心部、中央駅付近からバスを利用します。2番や61番のバスがスタジアム近くのSt Michaels Laneというバス停まで行きます。そこから、10分ぐらい歩きます。巨大なスタジアムなので、遠くからも視界に入ってきます。
セルティック・パーク・スタジアムの外観
スタジアムに入る前から、クラブの伝統がたっぷりと伝えられています。銅像がいくつもあり、スタジアムの外壁には歴史に残る名場面の巨大な白黒写真がいくつも並んでいます。このクラブが、どれだけ多くのことを成し遂げたのかが伝わってきます。
セルティック・パーク・スタジアムツアー 集合場所
スタジアムツアーは、カフェラウンジが集合場所になります。ここにクラブの歴史が書かれたボードが何枚も並んでいます。ツアーが始まる前に、これを読んで予習できます。ただし、情報量がかなり多いので全部読むには、相当早く到着していないといけません。
セルティック・パーク・スタジアム トロフィーの写真
ガイドさんに連れられて、最初に行くのがラウンジの横、トロフィーがずらりと並べられたショーケースの前です。
その歴史の中で、100以上の栄冠に輝いています。スコットランドリーグだけで、優勝52回を誇ります。それぞれのトロフィーの持つ歴史、それを勝ち取った試合のエピソードなど、歴史を振り返る物語の数々。ガイドさんのトークは、ゆうに30分超えました。こんなに長い時間立たされるスタジアムツアーも珍しいです。
セルティック・パーク・スタジアム ロッカールームの写真
今は日本選手も使っているロッカールームに入っても、試合の時にそこがどのように使われているのかという話はありませんでした。ここでも歴史の話をしていました。ただし、ロッカールームからピッチに出ていく狭い通路を歩く時は、音楽がかけられて、選手と似たような気分を味わうことができました。
セルティック・パーク・スタジアム スタンドの写真
ピッチレベルからスタンドを眺めると、その緑の座席数の多さに驚きます。60411人収容です。スタジアムの裏側の通路も緑色が多かったのですが、芝生の緑とクラブカラーの緑と強烈なインパクトがありました。控え選手が座っているシートを間近で見ることができましたし、メインスタンドの一角に座りながらスタジアムの歴史を聞く時間もありました。
たくさんの話を聞いた中で、私が最も印象に残ったのは、1887年のこのクラブの成り立ちが、貧しい移民の子どもたちを食べさせるためのチャリティーだったということでした。クラブが存在すれば常時、その子供たちのためにお金を稼げるという発想です。
セルティック・パーク・スタジアムツアーの見どころ
ツアーの中で訪れた場所は、トロフィーのショーケースの前、ロッカールーム、ピッチ、スタンドの4か所だけ。驚くほど少なく、1時間ほどで終わりました。大胆な構成です。しかし、クラブがこの場で伝えたいことは、スタジアムについてではなく、どんな歩みをしてきたのかという歴史です。スタジアムはその機会と場所を提供してるだけです。裏側を覗くというよりも、クラブの歴史の集中講義を受ける、そんなつもりで来ると楽しめると思います。
セルティック・パーク・スタジアム ストアは品ぞろえが充実
スタジアムに隣接するストアは、広くて品揃えが充実しています。ユニフォームは女性や子供用もありますし、帽子や手袋、食器などの生活用品、文房具、ペット用品までありました。選手個人のグッズ、Tシャツなどはありませんでした。レプリカユニフォームに番号や名前をプリントしてくれるサービスは大々的にやっていたので、こちらでどうぞということではないでしょうか。また、書籍やDVDも非常に多く売られているのが、特徴的でした。
最後に繰り返しますが、2019年の年末に訪れた時の話ですので、今は変わっているかもしれません。