スポーツを愛する皆さん、こんにちは。 はやすぽです。
いやぁ、驚きました。サッカー日本代表キャプテンの遠藤航選手が、急転直下で人気、実力とも世界屈指のリバプールFCに加入しました。
クラブのYouTubeにある、裏側の動画を見ると、とても嬉しそうです。
クロップ監督も、以前からリストにあったことを明かし、プレースタイルや人格についても、褒め言葉を並べています。
フェイエノールト、スタッドランスと日本選手が新たに加入したクラブのスタジアムツアーを紹介してきました。
シリーズではないのですが、もう一つ、リバプールFCのスタジアムツアーにも、年末年始に参加していたので、この機会に紹介します。
サッカーファンの聖地巡礼
ここは、超有名スタジアムなので、訪れた日本の方もたくさんいるかと思います。
世界7カ国、33カ所のスタジアム・アリーナツアーに行ったことがある私から見ても、率直に言って、ここは、スタジアムツアーでどんどん稼いでる感じがします。サッカーファンの"聖地巡礼"と言っては大げさかもしれませんが、見たい人が世界中から来ていました。
The LFC Stadium Tour and Museumがお勧め
コースも複数あります。Match Day Stadium Tour and Museumという試合当日の短縮版にも参加したことがありますが、入れない部屋がほとんどで45分ほどで終わってしまう物足りなさがあったので、せっかくなら、試合のない日に行われるThe LFC Stadium Tour and Museumの方をお勧めします。
すごく人気があるので、旅行の日程が決まったら、なるべく早く予約を入れましょう。早い方が時間帯を選べるので計画を立てやすいです。
リバプールFCのスタジアム(アンフィールド)へのアクセス
当日ですが、リバプールFCのスタジアムは街の中心地から、バスで30分ほどかかります。
26番のバスが「Anfield」というズバリの行き先になっています。クィーン・スクエア・バス・ステーション発の17番のバスでも「Liverpool FC」というバス停で降りるとOKです。住宅街の中に突然、姿を現します。
車でしか行けないところにあり、移動時間を読むのが難しいです。開始時刻に遅れないように、早めに着くようにしてください。それでも始まるまでに楽しめる場所が周囲にいろいろあります。屋外に歴史を感じる展示物もありますし、超巨大なグッズショップの中にいれば、寒くもありません。
リバプールFC(アンフィールド) スタジアムツアーの入り口
通りに面したところに「STADIUM TOURS」とはっきり書かれていますので、その入り口を入って下さい。予約の返信のEメールをスマホで見せて確認してもらえばOKです。
リバプールFC(アンフィールド) スタジアムツアーの参加人数
年末年始の休暇シーズンだったので、ツアーは50人ほどの大所帯でした。団体旅行で引率されている感じです。従って、ガイドさんと会話を楽しみながら行くというのは、なかなか難易度が高い。
首から下げるタブレット端末が、各自一つずつ貸し出されます。これを補助的に使っていきます。初めの方は、スタジアムのコンコースで映像を見せられたり、パネルの説明を読む形で進んでいきます。裏を返すと、英語を聞き取るよりも、英語を読んでわかることが多いので、その辺は助かります。
人が多すぎて、写真を撮りにくいのが難点です。
リバプールFC(アンフィールド) スタジアムツアーのフォトスポット
ツアーが始まって割と早く気づきました。
壁にある説明のパネルや装飾などのデザインが洗練されています。
長い歴史とたくさんの偉業があるわけですから、全部を教わるのは難しい。取捨選択されたものだけが、伝えられます。
例えば、歴代の監督が全員紹介されているのではありません。偉業を成し遂げた監督に絞って、顔写真が掲示されていて、説明文も書かれています。
そして、スタジアム内にある様々なデザインは、試合を見に来たファンやツアーの参加者に向けてつくられたものの他にもあることがわかります。クラブで働く職員や選手・スタッフに対して向けられているものも多いです。
ここでプレーできることがどれほど特別なのか。
熱烈なサポーターに支えられていること。
自分たちが、クラブの偉大な歴史の一部であること。
それらを忘れないような仕掛けが、スタジアムの中にデザインとして施されています。
This is Anfield
最も有名な装飾は、選手がピッチに入場する際に通過する入り口の上にあります。
This is Anfieldと書かれた板がはめ込まれています。選手たちは試合の前に、この板を触ってピッチに出ていきます。
これは名将、ビル・シャクリーの発案によるもので、自分たちが誰のために戦っているのかを想い出させるためであり、相手チームにも、ここのサポーターやスタジアムの特別感を意識させるものためについています。
ツアーの参加者は、ここに触れることができます。子供は肩車してもらったりして、触っていました。
リバプールFCとエバートンの関係
ぼんやり見てるだけでは、気づかないことがもう一つあります。
最上階の五階の窓から、エバートンのホームスタジアム、グッディソン・パークがすぐ近くに見えます。
私と同じツアーの参加者がガイドさんに、「エバートンとは、どのくらい離れているんだ?」と尋ねました。するとガイドさんは「勝ち点差〇〇だよ。ずいぶん、下にいるよ」というような回答をして、爆笑を誘いました。実際は、距離にして2キロ、歩いても20分ほどで着きます。
ここには、歴史的な経緯があるのです。
アンフィールドと呼ばれるこのスタジアムは元々、エバートンが使っていました。しかし、1892年に土地の所有者でクラブの会長でもあったジョン・ホールディングから、エバートンがスタジアムを購入する交渉をしていた中で、クラブの運営方法をめぐり、ホールディングと経営グループとの争いに発展してしまいました。その結果、エバートンはアンフィールドを出て、新たに近くにグッディソンパークを建設し、今も使っています。
その空っぽになってしまったスタジアムを使うために、つくられたクラブがリバプールFCです。リバプールFCは今日まで、60を超える国内外のタイトルを次々と獲得し、強豪クラブに成長していきます。一方、エバートンも25のトロフィーを獲得しているのですが、世界のサッカー界における存在感は少し弱いです(しかし、英国で初めて○○したサッカークラブというのをいくつも持ち、進取の気質があります)。同じ街どころか、家族の中でも、どちらのファンかが分かれていたりするなど、日本人には想像もつかないような複雑なストーリーがあります。
ネットで検索すれば、そうした話を知ることはできます。しかし、現地で触れることで、歴史的の理解が深まります。リバプールやエバートンと地元の人が口にする時の雰囲気と言いましょうか。それは、現地に行って、話を聞いてみないとわからないことです。この二つのスタジアムがこんなに近い所にあるのも実感できました。
エバートンは現在、新しいスタジアムを建設中で、2024年から移転する予定です。二つのチームの間の物語は、その後、新しい章に入っていくのでしょう。その新しいスタジアムも、この窓から遠くに見ることができます。
リバプールFCのスタジアムツアーは、ミュージアムも鑑賞できる
リバプールFCのスタジアムツアーは、ミュージアムの鑑賞券もセットになっていて、終わった後に入ることができます。優勝カップを見たり、選手の物語を読んだりするのも楽しいです。
イングランドにあるいろいろなスタジアムツアーの中でも、中身が充実しているものの一つであることは間違いありません。サッカーが好きな人なら、スポーツが好きな人なら、楽しめること間違いなしです。
こういう場面に立ち会えること、心が動かされること。
スポーツの魅力を見つける旅は続きます。